ROLEX Info of the Week
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今週のロレックス情報
新型ホワイトゴールド仕様 GMTマスターII 実機レビュー

新型GMTマスターII
Ref.126729VTNR
2025年、GMTマスターIIに新たにホワイトゴールドモデルRef.126729VTNRが登場した。レフティ仕様での金無垢モデルが発表されるのはロレックス初。驚くべきことに、通常モデルとは異なるセラミック製のグリーンダイヤルを携えている。登場して早数ヶ月ながら流通数は少なく、お目にかかれる機会も限られる。ウォッチファン編集部では運よく実機に触れる機会を得ることができたため、早速シリーズ初の金無垢レフティモデルのディテールをチェックしていく。
ダイヤル
最大の目玉である新作Ref.126729VTNRのダイヤルは、同社初となるセラミック素材を採用。グリーンセラミックと名付けられたダイヤルは艶のある均整のとれた顔つきをしている。ロレックス社のコーポレートカラーでもあるグリーンを最初に採用している点も感慨深い。
指針
グリーンセラミックダイヤルにはホワイトゴールド製の針がセットされている。注意深く観察すると、旧作も含めてホワイトゴールドモデルのGMT針で着色されていないモデルは今回が初である。ダイヤルカラー故の視認性の確保のためか、細かい部分にも計算された造りが見受けられる。
ベゼル
2022年ステンレスモデル以来の登場となる緑×黒の組み合わせが特徴のセラクロムベゼル。ダイヤル同様、ロレックス社のコーポレートカラーが採用されることでより特別な組み合わせであることが窺える。海外ではステンレスモデルにちなみ「スプライト2.0」というニックネームが有力だ。
ケース
ホワイトゴールド仕様のケース・ブレスレット。一見するとステンレスモデルと見分けがつきにくいが、よく観察するとステンレスにはない独特の鈍い光沢が確認できる。また、ブレスレットのリンク内には特許取得のセラミックパーツが備えられ、着用時の柔軟性や耐久性が向上している。
ムーブメント
ムーブメントは同世代のシリーズと同様、Cal.3285を採用。パワーリザーブは約70時間、耐衝撃性と耐磁性能を兼ね備えた抜群の完成度を誇る。大きく異なる点は、左リューズ仕様であることから従来のCal.3285を反転させてケーシングしている点だ。同じ精度を保ちつつ、カレンダーディスクはレフティモデル専用が使用されている。
まとめ
2025年発表の金無垢レフティのGMTマスターIIはその鮮やかな表情から、文字通り鮮烈な印象をロレックスファンに与えた。40mm径×11.9mm厚のケースには従来とは異なる質感のグリーンセラミックダイヤルが搭載され、ベゼルと見事に調和している。このダイヤルはセラクロムベゼルと同じ素材で作られているため、紫外線による影響をものともしない。長く同じ時計を使い続けることが前提の機械式時計にとっては革新的な技術であると同時に、経年を楽しむヴィンテージウォッチとは対極の存在と言える。国内定価は現在706万2000円で、二次流通市場での実勢価格は約800万円前後。発表以降の流通量を鑑みると決して多くなく、インラインモデルとして定着するかがプレミアム価格を左右するだろう。
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